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GRAVETOKYO(グレイヴトウキョウ)

place北砂2丁目バス停から徒歩1分

人生観、死生観が変わるかも!? 入棺体験ワークショップ

公開日:2023年8月28日

※取材時点の料金から変更している可能性があります。最新の情報はお店にお問い合わせください。

 

自分らしいエンディングを自分自身で決めるということ

 

「入棺体験」という言葉をご存知でしょうか。文字通り、お棺の中に入る体験で「終活」のひとつとしてお寺やメモリアルホールなどで行われることが多い体験セミナーです。終活と聞くと、20代、30代の方にとっては「まだまだ自分には関係のないこと」と感じるかも知れません。でも今回の入棺体験ワークショップは、そんな若い方たちにも是非興味を持って頂きたい内容になっています。

 

このワークショップを主宰している布施美佳子さんは“可愛いお棺”“可愛い葬儀具”を提案・製作するデザイナー、作家。かつてキャラクターを扱う玩具メーカーに在籍し、オリジナルデザインの骨壷ブランドを開発した経験があったそうです。

 

お子さんを亡くされた親御さんから、その子が好きだったキャラクターで送ってあげたいという想いに触れる機会が少なくなく、その需要の高さを実感したといいます。

 

20代の頃から、20人以上の友人や知人が亡くなりお葬式に参列してきたという布施さん。

「お葬式は悲しみの中、家族や親族によって進められますが、若くして亡くなった方の場合、ご両親の悲しみが強ければ強いほど、故人を感じられないケースが多くて。特に離れて暮らしていたりすると亡くなった本人がどんなものを好きだったのか、意外とわからないもの。そこでいわゆる“普通のお棺”に入れられ“普通の骨壷”に収められる。それを自分に置き換えて想像したときに、少し違和感があって。自分の最期は自分らしく送られたい、そう感じたんです」。

 

日本では昔から「死」は畏れの対象。家族や友人同士で「死」や「お葬式」について、これまで積極的に話す機会はなかなかありませんでした。

それでも最近は“終活”をする人も増え、“DIY葬”といって葬儀社に頼らないお葬式を準備する人も出てきたそうです。自分自身のお葬式をプロデュースすることで、自分らしいエンディングを迎えたいと思う人は増えているのだとか。

 

布施さんが作るお棺は驚くほどポップでキュート。カラフルな色使い、フリルやリボンなどの装飾など、一見では棺桶とは思えないほど。でも、例えば普段からこういうファッションが好きな人だったとしたら、その延長線上にあるお棺こそ、その人のエンディングに相応しい。それは布施さんの作る棺桶を見ると、素直に納得できるものでした。

 

お棺の中で過ごす数分間で、様々なことを考える

 

GRAVETOKYOではお棺や骨壷などのオーダーメイド製作を行うだけでなく、実際にこの可愛いお棺の中に入ってみることができます。ひとり、もしくは夫婦やカップル、友人同士などでの「入館体験」(所要時間30分ほど)や、複数人でのグループワークショップ(2時間前後)と2通りの体験が用意されています。

 

個人で行う入館体験(2,500円)は、InstagramからDMで希望日を申し込む完全予約制。体験当日は、まず自分の葬儀のプランを考えることから始まります。その日を迎えるのは何歳の時なのか、どんな原因だったか、お葬式ではどんな曲を流して欲しいかなどを想像しながらシートに記入していきます。

 

記入し終わったらお棺が置かれた部屋に移動。部屋の内装も全て布施さんが行ったというアートな空間に、鮮やかな黄色いお棺が用意されていました。

 

実際にお棺に入り横たわると、顔の周りに花が添えられた後に蓋が閉められます。

 

この日のお棺はまるで人形の包装箱のよう。ロゴもポップな書体で、海外のおもちゃを連想させるようなデザインでした。

 

一旦閉められた蓋から、顔部分の扉を開けるとお葬式でよく見る「最期のお別れ」のシーン。

 

閉められた扉には、まさに海外のお人形が!

 

蓋を閉じると、先ほど記入したシートの情報をもとにセレモニーが始まります。真っ暗なお棺の中にいるのは数分間。その間にいろいろなことを感じたり考えたり、様々な感情が湧き上がります。感じ方は人それぞれですが、死を近く感じることで「今受けている生をもっとより良いものにしていきたい、もっと生きていたい」と前向きな気持ちになり、スッキリした気分になったという方も多いそうです。

 

普段は葬儀場やお寺で行われることが多い入館体験。終活の一環として年配の方が体験することが多いのですが、GRAVETOKYOの可愛いお棺の体験者は20代から80代まで幅広い層にわたるそうです。特に若い人たちからは「可愛い! 私も入ってみたい!」と好評。ラフォーレ原宿や横浜ビブレなど、若者で賑わうファッションビルでもイベントが開催されるほどの人気ぶりです。

 

布施さんの作るお棺は、より自分らしく生きることの大切さを教えてくれた気がします。お棺の中で過ごす数分間は、入る前に抱えていた生き辛さやモヤモヤを晴らしてくれるかもしれません。あなたはどんな感情と向き合うことになるでしょうか。

 

年配の方はもちろん、若い人たちにも是非体験してもらいたいワークショップです。

 


※2023年6月取材時の情報です。料金や営業時間などが変更になる場合がございます。詳細は必ず店舗にてご確認ください。

※記事中の金額は全て税込みの価格です。

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