ファッションを通して”考える”楽しさ― Vintage Shop「THINK」
公開日:2025年10月24日
※取材時点の料金、営業時間など変更している可能性があります。最新の情報はお店にお問い合わせください。
森下駅から徒歩5分。清澄白河エリアの落ち着きある通りに佇むVintage Shop「THINK」は、オーナー・武田さんの感性がぎゅっと詰まった空間です。
店内には、オーナー自らが一点一点セレクトした古着を中心に、リメイクアイテムや作家によるアクセサリー、そしてTHINKオリジナルグッズが並びます。

◆じっくり見て回れる、穏やかな雰囲気
THINKがオープンしたのは2017年10月。それまでは下北沢、高円寺、渋谷といった“古着のメッカ”でポップアップストアを展開していました。
しかし、土地柄もありお客さんの入れ替わりが早いという点が気になっていたそう。
「僕が全てセレクトしていて色々とお話できることもあるので、会話を楽しみながらゆっくり見てもらえるスタイルがいいなと。」
「この森下・清澄白河エリアは物件探しの時に初めて訪れたんですが、雰囲気もよくてきれいな街ですよね。とても気に入って、その場で即決しました。」
この穏やかな街の空気にもすっかり馴染み、THINKは今年8周年を迎えました。

▲中高生の時に古着屋に通い始めた武田さん。当時から、いつか古着屋をやりたいという思いがありました

◆一冊の本から生まれた店名「THINK」
店名の「THINK」は、武田さんが好きな本『夜に猫が身をひそめるところ:Think』から取られました。物語に登場する黒猫シンクは、映画広告の切れ端やボタンなど、様々なものを拾ってきます。
「シンクはどこでこれを見つけたんだろう?と考えていく物語なんですが、その感覚が古着にもマッチすると思いました。」
服に込められたデザインの意味、誰がどんな時代に着ていたのか。そんな想像を楽しんでほしいという思いが、店名に込められています。
「あとは、この色は子どもの頃に遊んでいたゲームのパッケージに似てるな、なんて好きなものに重ねたり、連想してみてほしいですね。その方が服に対して愛着がわくと思います。僕自身も、好きな映画監督や俳優が着ていそうだな、なんて妄想しながらアイテムをセレクトしたりしています。」

◆相反するスタイルをミックスさせるスタイル
THINKが提案するのは、ドレッシーとラギッド(無骨さ)をミックスさせたスタイル。
例えば、テーラージャケットに柄シャツを合わせたり、トレーナーの上にダブルジャケットを羽織ったり。上品なアイテムだけど、ラフに着ても成立する——そんな”どちらにも振れる”アイテムが取り揃えられています。
「皆さん大人だからといって、常に大人っぽい格好をしたいわけではないと思うんです。ドレッシーにしたい時にはきれいに着て、そういう気分でないなら崩せばいい。そんな着方を楽しんでほしいですね。」

▲幅広い着こなしができるジャケットが豊富にラインナップ

▲ラックごとにイメージを変えてアイテムをセレクトしているので、異なる世界観を楽しめます

◆実は古着だけではない、THINKの魅力
古着ではないものの、一点物のリメイクアイテムもファンが多い商品です。常連さんの中には、このリメイクアイテムを楽しみに来店する方もいらっしゃるのだとか。
この日見せていただいたのは、パッチワークのジャケット。なんとチノパンを分解して仕立て直したもので、昔のヨーロッパのワークジャケットを思わせるアイテムに仕上がっています。

▲作家さんが手掛けるアクセサリーも取り扱っています。ファッションにアクセントをつけてくれるアイテムです


▲お店のロゴや、武田さんが好きな動物・狼をモチーフにしたオリジナルグッズも人気
THINKには「普段あまり古着を着ない」というお客さんもよくいらっしゃるそう。そういった方でも自然と店内を見て回れるような、やわらかな空気がお店に流れているからかもしれません。
「古着にあまり馴染みがない方でも、少しでも興味があれば気軽に来てほしいですね。静かにゆっくり見ていただくのもいいですし、もし迷っていたらこちらから提案もさせてもらいます。あまり構えずに、ふらっと立ち寄ってもらえたら嬉しいです。」
もともと古着が好きという人も、そうでない人も、ファッションの新たな面白さに気付けるかもしれません。「THINK」でぜひ古着の世界に足を踏み入れてみてください。
※2025年9月取材時の情報です。料金や営業時間などが変更になる場合がございます。詳細は必ず店舗にてご確認ください。
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