公開日:2026年5月23日

「高校無償化」という言葉を耳にする機会が増えていますが、この制度をご存じでしょうか。
「本当に完全無料なのか」「私立高校でも使えるのか」など、制度の内容を正確に理解している人は意外と多くありません。
受験生は志望校を考えていく時期となりましたので、この制度内容をわかりやすくまとめてみました。
今後の志望校選択にお役立てください。
1.高校無償化とは?
高校の「無償化」とは、国が家庭に代わって高校の授業料を国公私立問わず負担(給付)する国の助成制度です。
今までは世帯年収に応じた所得制限が設けられており、一定以上の収入がある世帯は対象外、あるいは支給額が減額されていました。
しかし、2026年度から所得制限が完全撤廃され、すべての高校生が経済的理由に関わらず安心して学べる環境が整えられました。
対象となる学校は以下の通りです。
- ・全国の国公私立高等学校(全日制・定時制・通信制)
- ・特別支援学校の高等部
- ・高等専門学校(1〜3年生)
- ・専修学校(高等課程)など
2.公立・私立の支給額はいくら?
支給される就学支援金の年間上限額は、通う学校の種別(公立か私立か)によって異なります。
| 学校の種別 | -年間の支給上限額(国からの支援) |
| 国公立高校 | -11万8,800円(定時制・通信制は異なる) |
| 私立高校 | -45万7,200円 |
公立高校の場合、この支給額によって授業料が実質ゼロ(無償)になります。
私立高校についても、国の支給額(年45万7,200円)によって大部分がカバーされますが、学校によっては授業料がこの金額を上回る場合があり、その差額は自己負担となります。
💡 自治体による独自の上乗せ・支援も!
東京都や大阪府など、一部の都道府県では国の制度に先行して独自の所得制限撤廃や、私立高校の授業料差額を埋める「上乗せ支援」を行っています。
お住まいの地域(保護者が在住する都道府県)によってサポートの手厚さが異なるため、必ず地元の自治体の情報を確認しましょう。
3.知っておくべき「3つの注意点」
一見、手放しで喜べる無償化ですが、保護者が勘違いしやすい落とし穴がいくつかあります。
① 現金が手元に振り込まれるわけではない
就学支援金は、保護者の口座に直接お金が振り込まれるわけではありません。国から学校へ直接支払われ、「授業料と相殺」される形で減免されます。
② 「授業料以外」の諸費用は自己負担
無償化されるのはあくまで「授業料」のみです。以下の費用は引き続き保護者の負担となります。
・入学金
・教科書代、制服代
・PTA会費、修学旅行積立金
・通学費(定期代)
📝 補足:授業料以外の支援制度
低所得者世帯(教科書代や修学旅行費などの負担が重い家庭)を対象に、授業料以外の教育費を国がサポートする**「高校生等奨学給付金」**という制度も別途用意されています。
③ 「公立離れ」や「学校選び」の基準変化
私立高校の経済的ハードルが下がったことで、全国的に私立高校の人気が高まり、公立高校の定員割れ(公立離れ)といった現象が起きています。
「お金がかからないから公立」という従来の選び方から、「無償化されるなら、カリキュラムや施設が充実した私立に行きたい」という受験生が増えており、進路選択の幅が大きく広がっています。
4.手続きの方法は?
高校に入学する際、学校から案内と申請書類(またはオンライン申請「マイトップ」の案内)が配布されます。
所得制限は撤廃されましたが、「申請をしなければ支給されない」ため、学校の指示に従って必ず期日までに手続きを行いましょう。
2026年度からの所得制限撤廃により、すべての家庭にとって高校教育の選択肢が広がりました。学費の心配が減る一方で、授業料以外の「見えない教育費」の準備は必要です。制度を正しく理解し、子どもが本当に進みたいと思える特色ある学校選びをサポートしてあげてください。
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