公開日:2018年9月23日
【遊牧民の手織物】
草木染めの貴重なアンティークキリムと絨毯のコレクション
Hand woven fabrics of nomads
キリムとは、トルコ・アナトリア高原から中央アジアの広い地域に住んでいるチュルク族や遊牧民たちが織る、平織りの織物です。
遊牧民にとってキリムは、実用的な生活用具というだけでなく、日々の暮らしに豊かさを加える装飾品でもありました。
織り手である女性が「生活に彩りを加えたい」「豊かに暮らしたい」と腕を競って織ったキリムは、各々のたいせつな自己表現の方法でもありました。
彼女らは身の回りの動植物や美しい風景の形や色からインスピレーションを得て、キリムに織り込みました。
その地域や部族で受け継がれる伝統的な色使い、デザインや模様など自由な発想で思い思いに織ったキリムは、色やデザインにオリジナリティーがあふれ、個性や味わい深さ、温かみを生み出し、同じものは一つとして存在しません。
キリムの芸術的な美しさは、この生活の中で受け継がれ養われた女性たちの豊かな表現力によって高められてきました。
こうしてキリム織は遊牧民の伝統文化であり、芸術となったのです。
シルク絨毯はヨーロッパの影響を強く受け始めていたオスマントルコ帝国末期、当時のスルタン・アブドゥルメジトがドルマバフチェ宮殿に引越すのに合わせ、宮殿用のシルク絨緞を織る専門工場をヘレケに作らせました。
このとき、トルコ全国の産地から絨緞職人が集められ、ヨーロッパスタイルをふんだんに取り入れたヘレケ技法が新たに開発されました。
その特徴は、シルク絨毯の場合はブルサ産の絹糸が使われ、ダブルノットで編まれていること、そして最低でも1平方センチメートル内に100以上の結び目があり、模様にはチューリップやカーネーションを始めとした花のモチーフが多用されていること(その種類は200以上)、などです。
こうしてヘレケ産の絨毯は宮殿使用はもちろんのこと、海外からの大切な来賓にプレゼントされるほど世界中から注目を集めております。
そんな貴重なオールドキリムを始め、ヘレケのシルク絨毯、キリム雑貨、ハンドメイドアクセサリーのコレクションからあなただけの一生モノのキリムを見つけてみませんか。
2018年9月23日(日)~9月29日(土)11:00~19:00 (最終日は18時まで)
25日(火)休廊