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割烹 馬目(カッポウ マノメ)

place亀戸駅東口から徒歩7分

亀戸で半世紀以上愛されてきたふぐ料理店「割烹 馬目」

公開日:2025年2月22日

※取材時点の料金、営業時間など変更している可能性があります。最新の情報はお店にお問い合わせください。

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昭和42年(1967年)、福島県いわき市出身のご夫婦(現在の店主の故ご両親)がこの地で開いた、小さなスタンド割烹がはじまり。当時は周辺に時計メーカーや大手企業の工場などが立ち並び、昼夜を問わず多くの人で賑わっていた時代。仕事帰りの人々がふらりと立ち寄る憩いの場として親しまれ、人気の高まりとともに店も少しずつ形を変えながら成長してきました。いまの姿は、そうした年月の積み重ねの先にあります。

 

厨房を支えてきた歴代の職人たちに加え、現在腕をふるうのは、調理師免許に加えて東京都のふぐ調理師免許も持つ二代目のご主人・馬目光之(マノメミツユキ)さん。長年の修業で培った技術を生かし、本格的なふぐ料理店として歩みを進めてきました。一方で、先代の女将さんは、社交的な人柄で、映画関係者、上場企業の方、ご近所さんまで、実に幅広いお客様とのご縁を持っていたそうです。現在の女将の馬目千晶(マノメチアキ)さんは、これまでのお客様とのつながりを引き継ぎ、お店は明るく楽しい雰囲気です。

 

割烹 馬目

▲ 店の“顔”のおふたり(女将の馬目千晶さんと店主の馬目光之さん)

 

看板料理は、やはり「ふぐ刺し」。お皿の模様が透けて見えるほど薄く引かれた美しい盛り付けは、長年の経験と繊細な感性があってこそ。親子で出場したふぐ刺しの大会で「総裁賞」を受賞したこともあり、店の大きな誇りになっています。

 

割烹 馬目

▲丁寧に運ぶ一皿には、この店の心が宿っている

 

割烹 馬目

▲ 透けるように薄く引かれた“ふぐ刺し”

 

ふぐ刺しに欠かせないポン酢は、年々改良を重ねている自家製。鼻にツンとこないまろやかな酸味で、ふぐの旨味をぐっと引き立ててくれます。

 

割烹 馬目

▲ 透き通るような身を、そっと箸で一枚

 

割烹 馬目

▲ふぐの味わいを引き立てる自家製ポン酢

 

割烹 馬目

▲ ねぎ・紅葉おろし・浅葱を添えていただくと、味わいがぐっと華やかに

 

ふぐ刺しを食べ終えたあとのポン酢を、残ったネギなどで最後まで味わい尽くすお客様も多いのだとか。うなぎのタレやカニ料理に合わせる土佐酢、あゆ料理に使う蓼酢など、料理に寄り添うタレもすべて手づくり。最新のグリル機器も積極的に取り入れ、伝統の味と現代の設備を掛け合わせて、安定したおいしさを届けています。

 

おすすめの一品として、女将が挙げてくれたのが「ふぐの唐揚げ バジル風味」。和のふぐ料理に、ほんの少し遊び心を加えた、割烹 馬目オリジナルの人気メニューです。

 

割烹 馬目

▲ 衣から立ちのぼる香ばしさがたまらない

 

割烹 馬目

▲ スダチをキュッと搾れば、さらに香りと酸味がふわりと立ちのぼる

 

さまざまなハーブを試した末にたどり着いたというバジルは、ふぐとの相性も抜群。見た目は一見シンプルな唐揚げですが、ひと口頬張ると、爽やかな香りがふわりと広がり、「こんなふぐ料理があったんだ」と新しい発見があります。

 

そして、創業当時から継ぎ足しながら守り続けている「ぬか床」も、割烹 馬目の“宝物”のひとつ。毎日手入れを欠かさず育ててきたぬか床で漬けたぬか漬けは、素朴ながらも深みのある味わいで、「このぬか漬けを食べにまた来たい」と言うお客様もいるほど。お店の歴史そのものが、ひと皿の中に息づいています。

 

割烹 馬目

▲彩り豊かに盛りつけられた、自家製のぬか漬け

 

割烹 馬目

▲ヒレ酒が料理をさらにおいしくしてくれる

 

お酒のラインナップも豊富で、日本酒の名だたる銘柄に加え、日本ワインや梅酒といった軽やかな一杯も取り揃えています。ふぐ料理をはじめとする繊細な和食との相性も抜群で、食事の楽しみがさらに広がります。

 

割烹 馬目

▲辛口から香り高いタイプまで幅広く揃う(手取川、一ノ蔵、満寿泉、獺祭、雪男)

 

割烹 馬目

▲ 料理と合わせて楽しめる、多彩なラインナップ(飛露喜や山形スパークリング、浦霞の梅酒、余市ケルナー)

 

そして、「晴れの日」に選ばれる店であることも「割烹 馬目」ならではの魅力です。
お食い初め、七五三、成人の日、お誕生日、還暦・米寿、退職祝いまで、家族の大切な節目に、この店を訪れる方がたくさんいます。

 

そのテーブルの中心を飾るのは、1kgクラスの立派な「鯛の塩焼き」。ご主人が朝4時に起きて豊洲市場まで仕入れに向かい、店のグリルで丁寧に焼き上げる一品です。立派な姿に思わず写真を撮る方も多く、「人生の記念日にぴったり」と喜ばれています。食べきれない場合は持ち帰り用に包んでもらい、翌日にはお茶漬けにして楽しむ方もいるそうです。

 

普段の客層は、長年通うご年配の方はもちろん、近年は30〜40代のファミリー層も増えているとのお話。お子様連れでゆっくり過ごしたり、三世代で七五三のお祝いをしたりと、にぎやかで温かな光景が日々生まれています。

 

なかには、20代のカップルが「ちょっと贅沢なデート」としてふぐ料理を楽しみに訪れることも。さらに、アメリカやヨーロッパ、アジア各国からのインバウンドのお客様も増えつつあり、英語メニューや、女将の英語での接客も好評です。

 

割烹 馬目

▲ お店のやさしさが自然と伝わる英語メニュー

 

2階には、かつて宴会で賑わっていた広間があります。コロナ禍で大人数の集まりが減ってしまったことをきっかけに、「食事だけでなく、文化や芸術も楽しめる場所にしたい」と、女将は新たな取り組みをスタートしました。オペラのミニコンサートや落語会、英語落語、亀戸天神と印象派の画家・モネをつなぐアートセミナー、ブルガリア音楽と料理のコラボ企画など、「割烹 馬目」らしい文化イベントを次々と開催。料理とともに、毎回“新しい発見”を持ち帰れる場づくりに力を入れています。そんな「割烹 馬目」の客席は、会食・接待・家族での食事・記念日利用まで、さまざまな用途で心地よく過ごせる造りになっています。

 

割烹 馬目

▲ 2階席(最大35名)

 

割烹 馬目

▲  お座敷個室(最大12名)

 

割烹 馬目

▲ 掘りごたつ個室(最大3名)

 

割烹 馬目

▲掘りごたつ個室(最大5名)

 

割烹 馬目

▲カウンター席(最大5名)

 

さらに、江東区・深川エリアで行われている、障害のあるアーティストの作品を街中に展示するアートイベント「アートパラ」にも参加。店頭に色彩豊かな作品を飾ると、「思わず足を止めてしまう」とお客様からの反響も大きかったそうです。おいしい料理とともに、芸術などの表現に触れられる場所でありたい。そんな想いが、店のあちこちから伝わってきます。

 

ふぐ料理のおいしい季節は、秋から冬にかけて。旬の時期に合わせて、ふぐのコースや季節食材を使った料理が登場します。最新情報はお店のInstagramなどでも発信しているので、ぜひチェックしてみてください。

亀戸で“ちょっと特別な一日”を過ごしたくなったら、歴史あるふぐ料理店「割烹 馬目」に足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

割烹 馬目

▲ 女将の馬目千晶(マノメチアキ)さんが笑顔で迎えてくれます!

 

 


※ 2025年11月取材時の情報です。営業時間などが変更になる場合がございます。詳細は必ず店舗にてご確認ください。

※ 記事中の金額は全て税込みの価格です。

 

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