丁寧に作り上げた料理が自慢の居酒屋「旬魚 旬菜 みなつき」
公開日:2024年7月10日
※取材時点の営業時間、料金などが変更している可能性があります。最新の情報はお店にお問い合わせください。
西大島駅から徒歩6分。2016年7月にオープンした「旬魚 旬菜 みなつき」は、今年で9年目を迎えます。
オープンして以降、料理が気に入ってよく通われるお客様に囲まれるなど、旬魚 旬菜 みなつきは地域の人に愛されるお店として営業されています。
従業員を雇わず夫婦2人で営まれている理由や、料理へのこだわりについて店主の奥山さんにお話を伺いました。
夫婦2人で対応できる広さのお店が良かった
オープンのきっかけは「知り合いがいたというわけでもなく、良い物件があったから始めただけなのですよ」と笑いながら奥山さんはお話してくれました。
大島に来る前は、築地で従業員を雇ってお店を構えていたそうです。
旬魚 旬菜 みなつきで従業員を雇わない理由には、他の人に気を使うよりも夫婦2人のほうが気楽に働けるからだと言います。
▲料理人歴40年以上の店主、奥山邦彦さん
▲店内は全部で17席。ご夫婦2人で来店されるお客様をもてなしています
料理の世界で40年以上包丁を握りつづけてきた奥山さんは、高校卒業後、料理の世界へと進むことを決めました。
専門学校を卒業後は関西割烹のお店に勤め、それからは都内の料理店に勤めていたとのことです。
自身が営んでいた築地のお店を経てオープンした「旬魚 旬菜 みなつき」の由来を聞くと、「みなつき」という店名は、来店されるお客様皆さんにツキがくるように、来店される皆さんが全員ラッキーな人生を送れるようにつけたとお話されていました。
旬魚 旬菜 みなつきの一番人気「長崎・五島列島の鮮魚5点盛り」
旬魚 旬菜 みなつきに来店した人がまず注文するのが、一番人気のお刺身5点盛りです。
お刺身に使われる魚は、長崎県の五島で漁師をしている知り合いから直送されたものを提供しています。
奥山さん自身は長崎出身ではなく、友人の知り合いがたまたま五島の漁師だという縁から、現在のお付き合いにつながったようです。
「五島のご出身ですか?とよく聞かれるのですが、私は元々東京出身です。五島で生まれたわけではなく、友人の知人から五島で漁師をされている方を紹介してもらい20年以上、五島の魚を仕入れています。送られてくる魚は荷を開けてみないと何の魚が入っているか分からないんですよ。」と奥山さん。
▲五島列島の鮮魚5点盛り(1,980円)。五島から直送してもらう鮮魚の中身は、その日によって変わります
いさきやひらまさなど、五島で捕れる新鮮な魚には、土佐しょうゆが合うとのこと。来店された際は、ぜひお試しください。
▲黒板に書かれたおすすめは週ごとに変わります
また、旬魚 旬菜 みなつきでは刺身以外にも「あん肝ポン酢」や「大根のから揚げ」といったおすすめメニュー以外の定番メニューも人気です。
▲お店の壁に貼ってある定番メニュー
定番メニューは、3〜4カ月ほど同じ食事が提供されていますが、年間で2回ほど変更はされているとのことです。評判が良かった料理は定番メニューへと入れ替えるため、常に美味しい食事を楽しめます。
▲天使の海老 塩焼き(660円)
皮ごと食べられる海老の塩焼き。海老の甘さと塩がマッチして、お酒にもよく合うメニューの一つです。
▲うなぎと玉ネギの玉子とじ(1,200円)
玉ネギの食感と柔らかいうなぎを熱々の玉子でとじた人気のメニュー。寒い冬にはぴったりの一品です。
提供する料理は手作りにこだわりたい
定番以外の季節メニューについて聞くと、これから寒くなる冬は「おでん」か「鍋料理」がおすすめとのことです。
「冬はおでんと鍋料理を始める予定です。11月の終わりぐらいからはひれ酒の注文も受けますし、ふぐコースの提供も始めます。去年は鳥の塩鍋をやりましたが、今年はカニすきもいいかなと思っています。」とのお話もいただきました。
ふぐコースと鍋料理は予約制とのこと。おでんは定番メニューではないので、注文できる日は限られるようです。提供可能な日は黒板にてお知らせするので、おでんが気になる方は、来店時にぜひチェックしてみてください。
また、旬魚 旬菜 みなつきでは、質の高い食事の提供を心がけて調理しているそうです。
定番メニューにある「自家製がんこ厚揚げ」は、しっかり豆腐の下処理から揚げる最終工程までお店で調理します。総菜を仕入れて提供することはしたくないそうです。
「手作り感のあるものできちんとした料理を出したいから、加工済みの料理は基本的には提供しません。もちろんすべての料理というわけではありませんが、自家製厚揚げのように、お店で揚げるなど手間ひまかけて作った料理を提供していきたいですね。手作りにこだわっているから、一般的な居酒屋よりも上質の料理を提供しているという自負を持って営業しています。」と奥山さん。
最近、定番メニューに加わった大根のから揚げや、自家製厚揚げなど、こだわりの一品を多く提供している旬魚 旬菜 みなつきでは多くの手作り料理を堪能できます。
「厚揚げは自家製だから20分ぐらい時間はかかるかな?レシピは秘密ですよ。味については来店した人たちに判断はお任せしています」と奥山さんは笑顔でお話していました。
▲好評のオリジナル焼酎「みなつき」。店内には常連客がボトルキープした焼酎が数多く並んでいました
お客様に気に入られている限りは続けていく
旬魚 旬菜 みなつきには、夫婦やカップルで来店されるお客様が多いようです。
料理の量ではなく、味そのものを楽しみたいと考えるお客様が多く、若い年代より40代以上の年齢層の方に旬魚 旬菜 みなつきの料理は好まれているそうです。
「お店には西大島周辺に住んでいる方が多く来店されます。大通り沿いに構えているので、お店の前を通る機会も多く、そうしていくうちに店の内装や料理が気になってくるのでしょうね。常連客の多くが40〜60代とたくさん食事を召し上がる年齢層ではないので、純粋に料理を楽しむ目的で来店されるのでしょう。下町特有の地域に根付いた人情も感じられる町ですので、その方たちに気に入られれば、まだまだ続けられるのではないかと感じています。私も60代になりますが、身体が続く限りは続けていきたいですね。」と奥山さんが今後への思いをお話されていました。
五島の魚や自家製の料理を味わいたい方は、ぜひ「旬魚 旬菜 みなつき」を訪れてみてはいかがでしょうか。
※2024年11月取材時の情報です。料金や営業時間などが変更になる場合がございます。詳細は必ず店舗にてご確認ください。
※記事中の金額は全て税込みの価格です。