江東区の畳文化を支える職人の手仕事
公開日:2018年2月19日
和モダンインテリアや自然素材としての心地よさで見直されている床材「畳」。
新築やリフォームでも、和室や畳コーナーを取り入れる人は多いんです。
昔ながらの手仕事で江東区の畳文化を支えている職人さんにお話をお聞きしました。
亀戸「松田畳店」
お聞きしたのは松田畳店3代目の畳職人、松田秀雄さん。
この道45年のベテランです。
住宅だけじゃない、畳の需要
家やお寺にあるイグサでできた床材、というイメージの畳ですが…。
じつはこちらの帆布(はんぷ)も畳の材料。
合気道の畳に使われます。
ワラの芯が入った厚みのある合気道畳を、なんと一針ひと針、手縫いで仕上げます。
軽くさしているように見えますが、まっすぐに針を入れるだけでも至難の業。
手の動きにムダがなく、カッコいいです。
畳縁で遊ぶ、という楽しみ方も
縁のない琉球畳も流行中ですが、畳は縁で楽しむこともできるんです。
こんなにカラフル!
いちばん上のものはおひな様に使われるそうです。
家紋を入れたり、オリジナルの縁をオーダーメイドで作る方もいるんだとか。
このミシンで縁を縫いつけます。
大柄のものほど柄を揃えて縫うのが難しいそう。
招き猫マーク、いいですねぇ。
素材は昔は綿だったので擦り切れやすかったそうですが、今は丈夫な化繊が使われています。
畳は時代とともに
縁だけではなく、畳の芯材も下の写真のように、住宅建材を使ったものが主流になりつつあるそうです。
ワラに比べて断熱性が高く軽い、虫がわかないという特長が。
また、フローリングのお家向けに置き畳や、イグサではなく、紙を素材にして編んだ畳なども登場しているとのこと。
畳も時代に合わせて、進化しているんです。
「これからも畳のよさを見直し、普及していきたい」と話す松田さん。
新しいイグサの香りや、ごろりと横になったときのいい気持ち…私たちのDNAに刻み込まれている気がします。
一枚4,500円~10,000円程度でできる畳替え。
数年に一度と思えば、そう贅沢でもないのかも。
そろそろ畳がくたびれてきたかも…という方はぜひ、いかがでしょうか?