公開日:2015年8月21日

情報誌「ことみせ」

情報誌「ことみせ」最新号


2015年8月

特集:銭湯へ行こう!

「街の銭湯」って最近、いつ訪れました? お家のお風呂ばかりで、ご無沙汰じゃありませんか。 数は少なくなったものの、 江東区内にもまだまだ昭和の香り漂う お風呂屋さんがちゃんとありますよ。 まだまだ暑いけれど、暑いからこそザブンと。 湯上がりの牛乳がたまらない!

久の湯

久の湯01

3代に渡り引き継がれる懐かしき昭和の香り
繊細なタッチで人気の銭湯絵師によって、2年に1度描き変えられるという背景画。男湯が野尻湖、女湯は伊豆からの霊峰富士。番台・レトロな体重計と昭和の風景が残る。「子どもさんがいつもはしゃいでいますよ」と、2代目の久島和男さん。現在は、3代目の光明さんが暖簾を引き継ぐ。

久の湯02

男湯脱衣所のお手洗いへ行く廊下から庭が見えて。庭師が富士山の溶岩を運び込んで作ったという。

久の湯03

時々お手伝いをするという和男さんの孫・和歌菜さんは評判の看板娘。

久の湯

 

金春湯

金春湯01

浮世絵を模したタイル画と麦飯石風呂が癒すひととき
男湯女湯とも、北斎の有名な浮世絵を模して造られたタイル画が美しい。大正時代からこの場所で銭湯が営まれていたとか。木造からビルに変わっても、脱衣所のマッサージ器やレトロな体重計など、そこここに懐かしさを感じる。富士の絵を眺めながらゆったりと湯を楽しみたい。

金春湯02

女湯には「赤富士」のタイル画が。湯上りにちょっと腰かけ涼みながら、お馴染みさんが会話を交わす、昔から変わらない銭湯の風情がここにある。

金春湯03

お湯が柔らかいという麦飯石風呂。天然鉱石を特殊加工したセラミック炉材で水をろ過し沸かした湯は、発汗作用、血行促進、疲労回復に効果があるんだとか。

金春湯

 

文化湯

文化湯01

よき時代の文化を守り、進化し続ける美しい姿
1957年より暖簾を掲げ、時代のニーズに合わせて4度の大改修が行われ現在に。1994年に作られた露天風呂は、遠赤外線効果で体を芯から温める岩盤泉。でんき風呂やジェットバスのほか、区内でも珍しい炭酸温泉もあって人気。常に清潔で快適な空間を維持し、幅広い世代が訪れる。

文化湯02

1980年の改修時にタイル絵になった壁面。一つひとつ多治見で焼いたタイルが彩る。女湯は兼六園、男湯は五段の滝の絵が圧巻!

文化湯03

2012年には休憩所や入口を改修。いまだ新築同然なのは、徹底して掃除にこだわる店主の石坂勝昭さんと妻の雅子さん2人の努力あってこそ。

文化湯

 

第二和泉湯

一度知ったらやみつき電気風呂と名物かあさん
低周波電気風呂と座風呂、下から泡の出るバイブラ湯の3種類が楽しめる。初心者は刺激が強いと感じることもある電気風呂は、「慣れればこの刺激がやみつきになるよ」と常連さん。男湯にはヨット、女湯には可愛らしい動物のタイル画が壁面を飾り、若い人や子どもも親しみやすい雰囲気。

第二和泉湯01

ほとんどの人が自宅に風呂があっても訪れたくなるのは、この湯が好きだから。ここで会う人が好きだから。

第二和泉湯02

夫婦で50年以上営んでいるという能島(のじま)昭勝さんと妻のエシさん。「ここに来ると元気をもらえるなんて言われるのよ」と話す気さくなエシさんファンも多い。

第二和泉湯

 

富山湯

大正より息づく地域の交流のオアシス
創業は大正。関東大震災や戦争で焼失するも2代目が再建。現在は3代目の山林作治さんが暖簾を守る。背景画は岩瀬浜からのぞむ北陸の山々。日替わりの薬湯は健康によいものを10種類以上。地域のお年寄りを中心に毎日70人前後が訪れ、今も交流の場となっている。

富山湯01

薬湯は、よもぎ・コラーゲン・米ぬかオリーブ・ローヤルゼリーなど日替わりで。超音波気泡湯は、疲労回復や肩こりの改善に。

富山湯02

男女共にある足つぼスペースも人気。「ここに来ると健康になっちゃう!」と、とある常連さん。

富山湯

 

第二久の湯

熱い湯で汗を流したら庭を眺めしばし思考を手放す
男湯の脱衣所から続く縁側には、風情ある庭が眺められて。金魚や鯉、カメが泳ぐ池があり、小さいながらも穏やかな心地となる佇まい。湯温は43℃、サウナは100℃弱と強気な設定で、熱い湯を好む下町っ子たちに好評。湯上りの火照った体を冷ましながら、庭を眺め、無になるひとときを。

第二久の湯01

レモン、抹茶、ワインなど日によって変わる薬湯風呂を楽しんだら、男性なら縁側から心地よい風を感じて。湯上がりこそ、贅沢な時間を楽しむ。

第二久の湯02

ペンキ絵下の小鹿のタイル画は30年以上も前から引き継がれたもの。女湯には、金魚の絵が施されて。週末は孫を連れて来るのが楽しみというおばあちゃんも。

第二久の湯

 

ニュー松の湯

南国気分を感じながら仕事の疲れを流して
1937年創業。木場駅からも近く、「仕事帰りに寄るお客様が多いですね」と3代目・梅田敏孝さん。南国ハワイの海を描いたタイル画は1988年から色あせることなく、湯を楽しむ人に爽やかな雰囲気を与えている。長い年月、地元で愛され続ける老舗には、女性客も多い。

ニュー松の湯01

男女ともバイブラ湯と座湯の2種類。程よい刺激で心地良く、仕事の疲れがとれて、明日への活力が生まれそう。

ニュー松の湯02

女湯の脱衣所にあるレトロな「お釜ドライヤー」は今でも現役。乾きが早いと好評なんだとか。

ニュー松の湯

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