家族で作るやさしい味のおいなりさん
公開日:2016年11月11日
自家製いなりずしの店
ここは亀戸天神社のすぐ近く、家族で営むいなりずし店。2014年2月にオープンしました。
メインは、5種類のおいなりさん(プレーン・ガリ・ごま・ゆず・らっきょう)。
さっぱりとした後味の京風いなりずしなのですが、もともと家族のために作っていたとのこと。
「祖父が好きだったんです」と話すのは、店主の市村朱麗(あかり)さん。
「食欲がないときも、これなら食べられるって言うので、よく作っていました。
店を出したらってアドバイスしてくれたのも祖父なんです」
「健康・栄養面にも良い食材を使い、塩分控えめに作っています。縁起物でもあるおいなりさんを気軽に食べてもらいたくて」と、一個から販売します。
小さな子どもから食の細い高齢者まで食べやすいように、サイズを小ぶりにしてひとつひとつ透明のフィルムに入れているのは、「お箸を使わず、手を汚さずに食べられるように」という配慮。
家族を介護した経験を活かし、自家製いなりずしの店を切り盛りする朱麗さんと母・美知子さん。温かみある笑顔がよく似ていますね。
「手間ひまかけています」
いなりずしを作る様子を見せてもらいました!
しっかりと油抜きをした油揚げを煮て、味がしみ込むように寝かせた後、さっぱりさせるためによく絞っているんだとか。
こちらが、味をしみ込ませた後、よ~く絞った油揚げ。
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口を広げ、具材のガリをちょこんと入れて。
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酢飯を入れて。
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また、具材をのせて
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包みます。
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ここからまたひと手間!
美知子さんいわく、「パサパサになるくらい絞っている」という油揚げだそうですが、食べるとパサパサではありません。
その理由がこちら。
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タレを表面に適量塗ることで程良い照りと味が付き、「花いなり」さんならではの上品な味・食感になるんだそうです。
サイドメニューも
梅酢漬けのレンコンときざみいなりをのり巻きにした「いなり巻」や、「茶飯おむすび」、昆布の入った「酢飯おむすび」もひとつひとつ包んであります。
ワンちゃんとの散歩の途中に、ちょっと寄ってここで食べる・・なんて人も少なくないそう。
おいしいと好評のコーヒーなどドリンクの販売も。このコーヒーはおいなりさんなど、酢飯にも合うんだとか。
「身体に良く、安心して食べられるものをこれからも作っていきたい」と話す朱麗さんと美知子さん。
今日も花いなりの厨房では、おじいちゃんが喜んで食べた顔を時折思い浮かべながら、やさしい味が生まれていることでしょう。
※本文中に掲載の商品情報は2016年11月時点のものです。