そば一筋45年以上、門前仲町の日本そば店
公開日:2019年8月26日
門前仲町駅近に佇む「そば処たぐり庵」
ここは門前仲町駅近、大通りから少し入った場所。外観・内観とも風情ある和のしつらいの日本そば店「そば処たぐり庵」。
店主の樋口広見さんは、茅場町の老舗そば店「長寿庵」で修業の後、1989年からこの場所で独立開業。「本当は服飾デザイナーになりたくて東京に出てきたんですが、就職したのが老舗そば店で、それ以来そば一筋45年になりました」と樋口さん。
「生地を手の感覚で仕上げるので、手になじんだこの木鉢がいいんです」
旨みと香りが残るという石うすで挽いた国産のそば粉をブレンドし、開業当時から使う木鉢を相棒に毎日、江戸前細打ち麺を作ります。
お得!ランチタイムに人気の丼と麺のセット
昼時、そば又はうどん(ざる又はかけ)と丼ぶりがセットになってお得な「ランチメニュー」を注文する人で、店内は連日ほぼ満席に。
何度かプライベートでこの店を訪れていることみせスタッフが、ランチで毎回注文するのがこちら。
天丼と冷たいそば
香の物とデザートにバナナがついて、1,100円。コスパの良さは、「お客様に満足してもらうことが大切」という樋口さんの思いから。
天ぷらを揚げる油は “しらしめ油”を使用。さらっとした後味の軽さが特徴で、油っぽさを感じません。
気配り抜群な女性スタッフさんが、絶妙なタイミングでそば湯をテーブルに運んでくれるのも毎度のこと。味、人、店の雰囲気が三位一体で店の魅力になっているようです。
粋にそばを楽しみたい
昼の営業が終わりひと段落した樋口さんに、そばの粋な食べ方を教えていただきました。
ワサビは、つゆの中に入れて溶くのではなく、一口分のそばにちょこっとつけて箸で麺になじませます。
一度にすすって食べる分だけ箸ですくい、つゆに三分の一まで入れて(全部をつゆに入れません)・・・
そのままズズッとすすって食べるのが粋な食べ方。
▲ことみせ外国人ライター、スティーブンさん
ちなみに、スティーブンさんがいただいているのは、一番人気の「天せいろ」1,380円。「天ぷらをそばつゆにつけると、つゆにコクが出てさらにおいしくなりますよ」と樋口さん。
いかがでしたか? これからは、「そばツウ」的、粋な食べ方でそばを楽しんでみてはいかがでしょう。
夏の定番、期間限定「冷やしたぬきそば」
開業以来、夏のメニューとして、暑くなった頃から8月末まで登場するというのが、「冷やしたぬきそば(茶飯付き)」1,200円。
甘めに煮込んだ蒸した鶏肉、大根の千切り、えび天、その他旬の野菜などを冷たいそばに乗せ、そばつゆをかけていただきます。
見た目の美しさは、デザイナー志望だった樋口さんのなせる技。食欲のない暑い日も、彩り豊かでさっぱりしていておいしく食べられると、一度食べた人のほとんどがリピーターになるという夏の一番人気メニューだそうです。
今年の夏は間に合わなくても、来年の夏にはぜひどうぞ!
夜は店主自慢のつまみでお酒を楽しみ、最後にそばで〆る。そんな、粋な大人の時間を過ごしてみるのもいいですね。
※本文中の情報は2019年8月時点のものです。