悩んだ時、話せる相手はいますか?
公開日:2026年8月17日
※取材時点の料金、営業時間など変更している可能性があります。最新の情報はお店にお問い合わせください。
「占いの館 鳳凰堂」が目指す、もう一つの居場所
悩み事がある時、誰に相談しますか。
家族でしょうか。 友人でしょうか。
けれど、相手が近しい存在であるほど話しにくいこともあります。
仕事のこと。 恋愛のこと。 家族のこと。
心の中に抱えたまま、一人で考え続けてしまう夜もあるかもしれません。
そんな時に頼る相手として、「占い師」という選択肢を思い浮かべる人もいるでしょう。
2025年11月。 江東区の商店街に「占いの館 鳳凰堂(ホウオウドウ)」がオープンしました。
「占いの館」と聞くと少し身構えてしまう人もいるかもしれません。
未来を言い当てる場所。 特別な人が行く場所。
そんなイメージを持っていましたが、実際に訪れてみると、そこはもっと身近な場所でした。
今回お話を伺ったのは、店長の川田さん。
取材が終わる頃には、「占い」という言葉に持っていたイメージが少し変わっていました。
「帰る時には少し前向きになってほしい」
最初に気になったのは、「占いの館 鳳凰堂」の店名の由来でした。
縁起の良い名前という印象はありますが、そこにはどんな思いが込められているのでしょうか。
そう尋ねると、川田さんは穏やかな表情で答えてくれました。
「鳳凰には復活という意味があります。悩みや不安を抱えて来てくださった方が、帰る時には少しでも前向きな気持ちになってもらえたらと思ったんです」
その言葉を聞いて、少し意外に感じました。
占いの館なのに、「当てる」「未来が見える」といった話が中心になるのかと思っていたからです。
けれど、川田さんが最初に話してくれたのは、未来を当てることではなく、来店したお客様の気持ちについてでした。
話を聞けば聞くほど、「占いの館 鳳凰堂」が大切にしているのは、結果そのものではなく、お客様が自分自身と向き合い、次の一歩を踏み出すための時間づくりなのだと感じます。
占い師が人生を決めるわけではありません。
悩んでいるお客様自身が、自分で答えを見つける。
そっと背中を押してあげること。
そんな思いが「占いの館 鳳凰堂」という名前に込められていました。
実は川田さんのお母さまは占い師で、子どもの頃から占いが身近な存在だったそうです。
「母の占いを受けることもありました。振り返ると、自分がこうして占いの仕事に関わるようになったのも、一つの縁だったのかもしれません」
そう話す川田さんからは、占いを特別なものとして語るのではなく、ごく自然に人との縁を大切にしてきた人柄が伝わってきました。

△川田さん。お店に込めた想いや、地域とのつながりについて語ってくれました
始まりは、商店街の小さなご縁から
現在のお店がある場所との出会いも、人とのつながりから始まりました。
もともと占いイベントなどを通じて交流のあった地域の事業者から、現在の物件を紹介されたそうです。
「地域を盛り上げるならぜひ使ってください、と声を掛けていただいたんです」
その言葉に背中を押される形で、商店街への出店を決意しました。
大きな資本や綿密な出店戦略から始まったわけではありません。
人と人とのつながり。
地域の中で生まれたご縁。
「占いの館 鳳凰堂」のスタートには、そんな温かい物語がありました。
オープンから半年。
SNSやYouTubeを見て訪れる方だけでなく、商店街を歩いていて興味を持ち立ち寄る地域のお客様も増えてきているそうです。
少しずつですが、町の風景に溶け込み始めています。

△砂町銀座商店街から一本入った場所にある「占いの館 鳳凰堂」。この看板が目印です
扉の向こうに広がる、落ち着いた別世界
店内へ足を踏み入れると、まず目を引くのが白を基調とした空間です。
商店街の賑やかな空気とは少し違う、落ち着いた雰囲気。
どこか台湾の寺院や東洋文化を思わせる世界観が広がっています。
この内装には、台湾の占い文化とのつながりも反映されているそうです。
「相談する方が落ち着いて話せるような場所にしたかったんです」と川田さん。
たしかに席へ座ると、不思議と肩の力が抜けます。
現在、店舗とオンラインを合わせて約17人の占い師が所属。
店舗には常時数人の占い師が在籍し、それぞれ異なる占術を扱っています。
手相、タロット、数秘術、西洋占星術、四柱推命など、占いの種類は実にさまざま。
人生全体の流れを見るのが得意な占術もあれば、その時々の状況や心の動きを見る占術もあります。
自分の悩みに合わせて選べることも、「占いの館 鳳凰堂」の特徴です。

△入口から見た店内。鑑定スペースはそれぞれ区切られており、落ち着いた音楽が流れる空間で、周囲を気にせず相談することができます
占いを体験して感じたこと
今回、取材とあわせて実際に占いを体験させていただきました。
正直に言うと、少し緊張していました。
何か特別なことを言われるのではないか。
予想もしなかった結果が出るのではないか。
そんなことを考えていたのですが、実際は違いました。
まず驚いたのは、占い師がしっかりと話を聞いてくれること。
仕事のこと。
家族のこと。
これから挑戦したいこと。
会話を重ねるうちに、自分でも整理できていなかった考えが少しずつ言葉になっていきます。
占いというよりも、対話に近い感覚でした。
「占い師が人生を決めるわけではありません」と川田さんはそう話します。
たとえ結果が出たとしても、最終的に選択するのは本人。
だからこそ「占いの館 鳳凰堂」では、相談者が前を向くためのサポートを大切にしています。
話をするだけでも少し気持ちが軽くなる。
そんな時間を求めて訪れる人が多い理由が分かった気がしました。

△綺里流(きりる)さんによる手相鑑定。手相から性格や考え方の傾向を読み解いていきます

△琴音乃(ことの)さんによるタロット占い。カードを通して、仕事や人生の方向性について読み解いていきます
恋愛だけじゃない。さまざまな悩みが集まる場所
来店するお客様は女性が中心です。
大学生や新社会人から40代、50代まで年齢層は幅広く、相談内容も実にさまざま。
恋愛相談はもちろん、
「転職した方がいいのか」 「仕事を続けるべきか」 「家族との関係をどうしたらいいのか」
といった人生の節目に関する相談も多いそうです。
なかには身近な人だからこそ相談できない悩みを抱えて訪れる方もいます。
鑑定時間は15分から90分まで。
気軽に試してみたい方は短時間でも利用できますし、人生の流れまでじっくり見たい方には長時間のメニューも用意されています。
川田さんがおすすめするのは60分から90分の鑑定。
最初は「90分は長いかも」と思っていましたが、実際に体験してみると印象は逆でした。
占いの結果を聞くだけでなく、自分の考えや悩みについて話しているうちに、気付けば時間が過ぎていきます。むしろ「もう終わり?」と感じたほどでした。
気軽に試すなら15分でも十分ですが、仕事や人生についてじっくり相談したい方には、60分以上の鑑定がおすすめです。
また、占いを受けるだけでなく、占いを学ぶレッスンも開催。
初心者向けの内容もあり、「興味があるから少し学んでみたい」という方にも人気だそうです。

△テーブルいっぱいに広げられたタロットカード。一枚一枚の意味を読み解きながら、相談者の悩みに寄り添います
目指すのは「江東区の身近な占いの館」
オープン当初は、SNSやYouTubeを通じて広い地域からお客様を迎えることを考えていたという川田さん。
しかし営業を続ける中で、江東区内から訪れる方が想像以上に多いことに気付いたそうです。
だからこそ、今の目標は明確です。
「江東区で占いに行こうと思った時に、まずここを思い出してもらえるお店になりたいんです」
派手な言葉ではありません。
でも、その言葉からは地域に根付いていこうという強い想いが伝わってきました。
今後は地域イベントへの参加なども視野に入れながら、商店街とのつながりをさらに深めていきたいとのこと。
悩みの答えは、最初から誰かが持っているわけではありません。
けれど、自分では気付いていなかった考え方や可能性に出会うことで、見える景色が変わることがあります。
占いとは未来を決めるものではなく、自分自身と向き合うきっかけなのかもしれません。
迷っていたことに決断ができるかもしれない。
諦めていたことにもう一度挑戦したくなるかもしれない。
今の自分の考え方や立ち位置を改めて見つめ直せるかもしれない。
取材を通して感じたのは、「占いの館 鳳凰堂」が未来を当てる場所というより、自分自身と向き合い、人生を整理する場所だということでした。
悩みを言葉にすることで気持ちが整理されることもあります。
誰かとの対話によって、自分では気付かなかった考え方や可能性が見えてくることもあります。
「占いの館 鳳凰堂」は、そんな時間を提供してくれる場所として、今日も商店街の一角で訪れる人を迎えています。

△穏やかな笑顔が印象的な川田さん。「江東区で占いに行くなら鳳凰堂」と思い出してもらえる場所を目指しています

△和やかな雰囲気の中で、占いについてさまざまなお話を伺いました
取材後記
今回は取材だけでなく、私自身も実際に占っていただきました。
仕事のことを相談すると、「いろいろなことに興味を持つタイプですね」「新しいことを始めるのが好きですね」と言われ、思わず苦笑い。
普段から周囲に言われることもあり、「意外と見抜かれているものだな」と感じました。
特に印象に残ったのは、占いの結果そのものよりも会話の時間です。
仕事のこと、家族のこと、これからやりたいこと。
質問に答えながら話していくうちに、自分の考えが整理されていく感覚がありました。
占いはただ結果を受け入れるだけのものではなく、自分自身を見つめ直すきっかけにしようと思いました。
川田さんが話していた「背中を押すための占い」という言葉の意味を、少し実感できた気がします。
誰にも話せない悩みがある時。 少し気持ちを整理したい時。
商店街にある「占いの館 鳳凰堂」は、そんな時にふらっと立ち寄れる場所なのかもしれません。

△取材後に川田さんと記念の一枚。素敵な体験をありがとうございました
※2026年7月取材時の情報です。料金や営業時間などが変更になる場合がございます。詳細は必ず店舗にてご確認ください。
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