亀戸でおすすめ! 「花いなり」の愛され弁当
公開日:2018年11月12日
自家製いなり寿司の店がお弁当を作りました
学問の神様を祀り、鷽替え神事、梅まつり、藤まつり、菊まつりなど、人気行事もあり、多くの参拝者が訪れる亀戸天神社。その通りを挟んだ向こう側に、なんともかわいらしい、自家製いなり寿司を販売する店「花いなり」があります。
いなり寿司だけでなく、お弁当の販売も始めたということで、店主の市村あかりさんにお話しを伺いました。
「最近までこの近くにお弁当屋さんがあったのですが、『撤退して不便になった』という声を耳にしたんです。
当店に毎日のようにいらっしゃっていた常連さんも『いなり寿司もおいしいんだけど、別のものも食べたいわ』とおっしゃっていて。
その要望に応えて始めたのが『お弁当』なんです。いなり寿司店なので、いなりを使う料理にこだわりました」
市村さんがお客様の要望を聞き、いろいろ試作した結果生まれたお弁当。さて、その内容は・・?
曜日ごとに提供する2種類のお弁当
「花いなり」のお弁当は2種類。11時30分から販売しています。
日、月曜日が「いなり屋のまかないカレーライス(570円、ご飯大盛り+30円)」。
カレーライスはもともとまかない用として作られてきたメニューで、具材は日替わり。この日は、たまねぎ、にんじん、じゃがいも、エリンギ、チキン、シイタケ、ズッキーニ、トマト、かぼちゃ、コーン、パインと盛りだくさん。刻んで入れた、おいなりのおあげが隠し味だそうです。
食べてみると、スパイシーな中に野菜の旨味が凝縮されています。細かく刻んで煮込んだ野菜とは別に、焼き野菜がトッピングされているため、食感の違いも楽しめます。
市村さんは「このカレーの味を気に入って、毎週わざわざ買いに来てくださる方もいらっしゃるんですよ」とにっこり。
火、金、土曜日は「豚ときつねのミックスランチ(570円、小500円)」
豚ときつねのミックスランチは、豚肉といなりの煮物にえのきを入れて、あんかけ風に仕上げています。和風だしの風味に醤油と砂糖の甘辛さが重なる、上品なお味。
添えられている刻んだゆずの皮をかけて食べると、爽やかな香りがアクセントになって、また違った味わいが楽しめます。
「自宅で召し上げる方が多いので、こちらのお弁当にはお吸い物のもとをつけています。ゆずの皮はお吸い物に入れてもおいしいんですよ」と市村さん。
どちらのお弁当も、蓋を外してラップをすれば電子レンジで加熱もOK。おうちでほかほかのお弁当が食べられると好評なんだとか。ことみせスタッフも家でおいしくいただきました。
「最初は女性のお客様が買っていかれるかなと想定していたのですが、意外と男性の方にもお買い上げいただいています。容器に深さがあるので結構ボリュームがあり、食べ応えもあるんですよ。容器がパンパンになるくらい大盛りにもできます。女性は『この量だと食べきれない』という方がいらっしゃるので、全体的に少なめにした『小サイズ』も用意しました」と市村さん。
細々とした部分から、お客さんに対する思いやりが伝わってきます。
そういう下町の店らしい人情味のある対応も、この店のいなり寿司やお弁当が愛される理由かもしれません。
これからの季節、天気のいい日は紅葉を見ながら外でいなり寿司をほおばり、寒い日には家の中であたたかなお弁当を食べたら、小さな幸せを感じられそうです。
※本文中に掲載の商品情報は2018年11月時点のものです。