創業80余年、地域の食卓を支える“街のお米屋さん”
公開日:2023年9月25日
※取材時点の料金から変更している可能性があります。最新の情報はお店にお問い合わせください。
街の歴史と共に歩んできた老舗精米店
日本の食生活にとって、最も重要な食材のひとつ「お米」。全国で生産されている日本米は、モチ米や陸稲も含めると、およそ300種類にものぼります。産地や品種によって味や香りも千差万別。さらに好みも人それぞれです。
今回、訪問した千田食糧長澤商店は、そんなお米を取り扱う精米専門店。その歴史は配給時代にまで遡るという、創業80余年の老舗精米店です。配給所として創業し、現在の場所に精米店として移転すると、その周辺に幾つかの店が立ち始め、やがて扇南(せんなん)商店街が誕生。街の変化を近くで見守ってきたといいます。
現在店を切り盛りしているのは、お父様から店を引き継ぐ二代目の長澤誠二郎さん。店が培ってきた経験と豊富な知識で、お米に関するさまざまな相談にも乗ってくれる“頼れるお米屋さん”です。
“街のお米屋さん”で米を買うメリットとは?
スーパーやコンビニ、ネット通販など、現在はさまざまな購入経路があるお米。皆さんはどんな場所でお米を購入していますか?
かつては深川エリアだけで90軒あった精米専門店ですが、現在は12軒と大きく減少。お米屋さんで購入する機会も減ってきているのが現状です。
それでもやはり専門店で購入するメリットは多いはず。長澤さんにお話を伺うと、その利点が予想以上に多いことに気づきます。
店で扱っている銘柄は現在17品種ほど。都内でも12軒でしか扱っていない奥州市産「金色の風」をはじめ、土壌の良さで高い評価を受ける特A地区で生産された魚沼産コシヒカリ「天地米」(地内での取り扱いは15店舗程度)など、お米専門店以外ではあまり取り扱っていないラインナップが中心です。
販売するお米は全国の組合などから送られてくるサンプルを試食してセレクト。味、品質のチェックはもちろん、店を利用しているお客さんの好みも考慮しながら入荷しているそうです。お客さんの顔が見える小売専門店だからこそ、お米の個性を考えた品ぞろえ。これはお米屋さんならではのポイントです。
豊富な知識を持つ長澤さんから、そのお米に関する情報を直接聞けることも大きなメリット。天候や環境に左右されることが大きな作物ですから、その年の出来なども貴重な情報になってきます。また、味の好みなどを伝えれば、好みの味に出合える可能性もきっと高いはず。
店頭精米で玄米食にもチャレンジ!
また店頭に精米機が設置されており、精米したてのお米を購入できるのも魅力のひとつ。
玄米は浸水時間が長く、栄養価が高いことはわかっていても玄米食に切り替えるのはちょっとハードルが高いイメージがあります。「全く精米をしない状態の玄米は水を吸収しにくいので、一晩浸水させるなど確かにかなりの時間を要します。そこでおすすめしているのが三分搗き精米です。お米の表面に傷がつくことで水が入りやすくなって、白米とほぼ同じ時間で浸水できるんです。三分搗きであれば、胚芽や糠もできるだけ損なわず、玄米の栄養価も摂ることができますよ」。
早速、店頭で三分搗き玄米を購入して、自宅で炊いてみました。浸水から炊き上がりまでの時間は白米と同様で、特有の香ばしさがある玄米が炊き上がります。こんなに手軽に自宅で玄米が味わえるとは! こういう知識を教えてもらえるのは、プロのいる専門店だからこそと実感しました。
また購入したお米をフレッシュな状態を保つには、まとめ買いするよりはこまめに購入すること。これも1キロ単位から調整できる小売店ならでは。保存は冷暗所が基本ですが、暑い時期は冷蔵庫で管理するのがおすすめだそうです。
長澤商店では配達もしていますので、電話や店頭で購入して届けてもらえば、重い思いもしなくてOK!(配達エリアについては店舗にご確認ください)
店頭でことみせくーぽんをご利用いただくと、お米5kg以上購入の方に山形のお漬物をプレゼント。ご飯のお供に、ぜひ一緒に楽しんでくださいね。
※2023年7月取材時の情報です。料金や営業時間などが変更になる場合がございます。詳細は必ず店舗にてご確認ください。
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