N.Y.帰りのフレンチシェフが紡ぎ出す、本場の味と“深川フレンチ”
公開日:2020年12月7日
今回ご紹介するのは、2020年4月にオープン後、フーディーの間で早くも話題となっている一軒。大阪、フランス、沼津、東京で腕を磨き、N.Y.のフレンチレストランに10年間在籍、エグゼクティブシェフにまで登りつめた能勢雄介シェフの、いわば集大成ともいえるお店。と聞けば、フーディーならずとも足を運んでみたくなりますよね。
25Hudson
東陽町駅から徒歩5分の大通りから少し入った住宅街に佇むこちら。南仏プロヴァンスを彷彿させる外観に、まずテンションが上がります。シェフの華麗なる経歴から、それなりの価格を予想してランチメニューの黒板を見ると…。
なんとランチコース1,280円(税抜)~というお手頃価格。
そしてなんとなんとディナーコースは3,800円(税抜)~!
「深川の地を選んだのは、自分の作った料理を、より多くの人に、気軽に楽しんでいただきたいという想いからなんです。今のN.Y.のトップシェフ達は、生産者を大切にし、地産地消を心掛け、あえて郊外に店を出して手頃な価格で提供して顧客の裾野を広げることでフードロスの問題にも真剣に向かい合っています。そういったシェフとしての在り方は、N.Y.で学んだものですね」と能勢シェフ。
△店名は、N.Y.で10年間腕をふるっていたお店があった住所から
調理師学校卒業後、フランスと大阪・東京の名店で身に付けたオーセンティックなフレンチに、N.Y.で得たグローバルでフレキシブルな視点。そうしてうまれた、能勢シェフ曰く“深川フレンチ”と呼ぶ料理は、“日本の知られざる素晴らしい食材の魅力をフレンチを通して伝える”がコンセプト。
△グローバルな発想×オーセンティックなフレンチ技法×日本の良質な食材で生み出される能勢シェフならではの料理が楽しめます
それを体現したシグニチャーのひとつが「フォアグラの深川最中」1,280円(税抜)。フォアグラのソテーに、アサリの佃煮を合わせ最中仕立てにした、新感覚のおいしさが楽しめる一品です。
そのほか、清澄白河のこだわりの野菜ショップ「野菜のちから」の旬野菜を使ったサラダや、山梨のホロホロ鶏や北海道から届くジビエなど、日本の素晴らしい食材が主役の美皿が勢ぞろい。
△南仏プロヴァンスをイメージした店内は、カジュアル使いにも特別な日の食事にもフィットするあたたかみ溢れる空間
もちろんオーセンティックな伝統フレンチもオンリスト。こちらはフランス南西部を代表する冬の郷土料理「カスレ」。土地ごとに数えきれないほどのバリエーションが存在すると言われている肉と白いんげん豆の煮込みですが、能勢シェフのレシピは、現地で教わったトゥールーズ風。
△間もなく冬の限定メニューとして登場予定。お得すぎるランチBコース(税抜1,980円)の選べるメインにも
3日間かけてトマトや香草と煮込んだ塩漬け豚と、そのスープのうま味を吸った白いんげん豆、ソテーした子羊を載せてオーブンへ。それぞれの食材の味が幾重にも広がる、複雑なおいしさが凝縮した一品です。
△付け合わせのパンも全て自家製。ブリオッシュやハード系など、多彩なラインナップ
合わせたいのはやはりフレンチワイン。ブルゴーニュ、ボルドー、ローヌ、ロワール、アルザスのフランス5大産地の銘柄を中心に、手頃な一本からハレの日に開けたい銘醸ワインまで、50種の銘柄が揃っています。
ワイン好きの方は、黒板メニューの「本日のおすすめ+ペアリングワイン」、要チェックです!そしてよくよく見ると、日本酒とのペアリングも。
「牡蠣のための日本酒IMAなど、日本の食材が主役のフレンチと日本酒って合うんですよ。そのペアリングも提案していきたいんです」。さらに「日本には、知られざる素晴らしい食材やお酒がたくさん。そんな食材を発掘し、フレンチを通してその魅力を発信していきたいですね」とも。
△半個室的に使えるテーブル席も用意
東陽町のフードシーンを格上げしてくれるフレンチの新星、今後がますます楽しみです。