イルトラムのシェフは玉ねぎに魔法をかける
公開日:2015年10月28日
腕のいいシェフって魔法使いみたいだと思いません?
よくお見かけする野菜やお肉や魚たちが
「え?なんでこんな美味しくなるの?」
「え?こんな組合せアリ?」
アイデアや、その腕1つで人を驚かせ感動させることができるって
特別な能力だと思うのですよ。
清澄白河で、「予約の取れないイタリアン」として
すでにその名を区内外に轟かせている「il tram(イルトラム)」
こちらのシェフ川邊亮祐さんは、まさにその「人を驚かせ、感動させる」タイプの料理人なんです。
例えばこれ、なんだと思います?
豆腐じゃないですよ。
「玉ねぎ」のパンナコッタなんです!
食べてみると、旨みぎゅっとつまった、しかし、まぎれもなく「玉ねぎ」の味がします。
口に入れた瞬間、「え?旨い!すごい!」と、想像していた味を超えてくるニクイやつです。
夜は4,200〜のコースがあり、その満足度がすごい!
その時々の季節によって内容は変わりますが、10月の取材時ではこんなお料理たちが目と口と胃袋と鼻と、脳みそを楽しませてくれました。
まずはこちらから
様々な茸のブロード コラトゥーラ すだち
このセロファンの包みを開けた瞬間・・・
ふわぁ〜っっと、濃厚な茸の香り、「森?ここは森なの?」
コラトゥーラという魚醤、ほんの少しの塩、胡椒
あとは、茸から出る出汁のみ、というなんとも潔い1品。食べてしまうとなくなっちゃうのがイヤで、ゆっくりゆっくり食べました。
この後、さっきの玉ねぎのパンナコッタが出まして
その次が前菜の出番です。
鮮魚 八丁味噌 山葵
わさびを2週間漬け込んだオリーブオイルに八丁味噌、そして脂ののったブリは
日本のワインと一緒に。シェフはワインも詳しいので、お料理に合うものを聞きながら選ぶと間違いないかと。
前菜その2
新秋刀魚のインヴォルティーニ パプリカのピュレ オレガノ
まるで絵画のように、美しく色鮮やかな前菜。
秋刀魚とパプリカが合うことにやはり驚く。
前菜その3
チコリの1時間ロースト ゴルゴンゾーラ・ピカンテを添えて
このお店のこういうことろが好きだなぁ
と、しみじみ思います。
「どうやったら、チコリさんがもっと活きるか」とつきつめた結果がこれなんだと。
チコリさんに対する愛情すら感じます。チコリを思わずさんづけです。
ちなみに、ここらあたりでお腹いっぱいになってきます。
そして、パスタ登場!
ポモドーロ バジルとリコッタチーズのムース ブカティーニ
トマトとバジルという黄金の組合せにやはりひとひねり。
ソースまで、全部この自家製フォカッチャでふき取って食べるべし!
そして、そして
メインです! オーストラリア産 仔羊肩肉のロースト カリフラワークミン風味
「アユ―ト」という珍しいオレンジワインと一緒に。
全部が少しづつなんですが、品数が多くクオリティがハンパないので満腹になります。
こんな夜を過ごしていると・・・
「清澄白河にイルトラムがあってよかった」
「働いていて、好きなものを食べに行けてよかった」
いろんな「よかった」でココロが満たされます。
これは、もう、「魔法」じゃないですかね?
※写真中の商品の価格は2015年10月時点のものです。