料亭仕込みのおもてなしで焼き鳥屋の親子丼を
公開日:2015年9月29日
門前仲町にあるコースで楽しむ焼き鳥の店
門前仲町の裏通りにある焼き鳥店「葉〆」(はじめ)。
焼き鳥をメインに、昼・夜ともに料亭さながらのコース料理を提供するという、新しいタイプのお店です。
焼き鳥屋イコール居酒屋、というイメージを払拭。
そこここに、店主のこだわりを感じる佇まいです。
店主の石井一(はじめ)さんです。
高校卒業後、関西の有名料亭で13年間修行したという生粋の和食料理人。
修行後、東京の焼き鳥店の店長を任されたのち、独立を決め、「寿司や天ぷらの店も考えたが、焼き鳥屋にはまだまだ伸びしろがある」と思い、2014年7月に新しいタイプの焼き鳥店、「葉〆」をオープンしました。
一流の料亭で学んだのは、料理だけでなく、酒、器、おもてなしの心。そして和の文化。
自分の名前と同じ読みの店名「葉〆」に、日本の四季の彩を象徴する「葉」という漢字を使ったのも「和の文化を大切にしたくて」と石井さん。
落ち着いた和の雰囲気の店内
15名ほど入れる店内にはカウンターもありますが、一般的な焼き鳥店のように店主とカウンター越しに会話をするという感じではありません。
利き酒師の資格を持つという石井さんならでは、日本酒は小さな酒蔵のものを揃えていて、熟成酒もあるそうです。
気軽に楽しめる、こだわりの親子丼
「ワンランク上の上質な焼き鳥を、コースで楽しんでいただけるよう、こだわりを持って丁寧な仕込みをしています」と話す石井さん。
昼夜とも料理は完全コース制ということでしたが、
オープンして2年たったのを機に、常連さん以外にも知ってもらいたいと
気軽に楽しめる「炭焼き鶏の親子丼」を昼のメニューに加えました。
夜の料理の〆で好評だという親子丼に、お味噌汁と漬物、カシューナッツ豆腐がついたセットを1,200円(税込)というリーズナブルな値段で提供。
信頼できる米店と相談しながらその時々でもっとも出来の良いものを選ぶという米や、京都丹波産の卵を使っているとのこと。
経験値がないと取ることができないという食鳥処理の免許も取得している、鶏肉に特化した石井さんならではの親子丼です。
厳選した国産鶏肉を炭火で一度あぶって香りをつけ、旨みを閉じこめているそうです。
ワタシもいただきました。
「お蕎麦屋の親子丼とも、鶏料理専門店とも違う、焼き鳥屋ならではの味」
と石井さんが話すオリジナルのタレの内容は、企業秘密でお教えできませんが、
料亭と焼き鳥店、両方を知る石井さんならではのレシピ。
庶民的な料理の親子丼だけれど、ここでは、一緒のテーブルで食事をする人がいたら、「おいしいね」って言って喜びを共有したくなるごちそうに。
土佐ジュレを合わせたカシューナッツ豆腐は、まるでデザートのよう。
ごちそうさまでした!
次は夜、熱燗とともにコース料理を・・・