扇橋界隈で20年以上愛される炭火やきとりは、ワインでいただく
公開日:2020年7月10日
やきとりとワインの組み合わせの店は星の数ほどあるでしょう。
でも、今回ご紹介するのは、一見、普通のやきとり屋なのにワインセラーまで持つうえに、著名人もお忍びで来店する下町の超カジュアルなお店「炭焼やきとり はな 扇橋店」。
人気店なので、週末は要予約です。
オーナーの高橋さんが現在の場所に店を構えたのは20年以上も前。やきとりを一番おいしく焼き上げるように備長炭を使い、焼き台も愛知で製作してもらった特注品だとか。
△火起こし中の備長炭。オープン前からじっくり時間をかけて準備中
準備ができたところで、高まる期待を胸に、早速、自慢のやきとりをお願いしてみました。
まず登場したのは、同店の代名詞「きも」、別名「とろけるレバー」。創業当時から価格据え置きの1本100円。10本単位でオーダーするお客が絶えない名物串です。
鮮度が高いからできるレアな焼き具合。備長炭で焼いた独特のふんわり食感がたまりません。丁寧に下処理がされており、生臭さはゼロ。ちなみに、「きも」には赤ワイン「ピノ・ノワール」が相性抜群だそうです。
続いて、常連さんに評判の串を盛り合わせて出していただきました。
△丸皿左から、かわ、つくね、きも、もつ(鶏もつ)、こころガーリック、大山鶏モモ肉。角皿手前から、牛タン、つくねおろし、てりやきとり(マヨ風味)。1串100円〜300円
この店のタレ焼きには、高橋さんが師匠から受け継いだ秘伝のタレを使用。ほどよい甘辛味でお酒が進みます。塩焼きは、天塩に醤油をうっすらからませて焼き上げるのが「はな流」だそう。素材の旨味が凝縮されて、日本酒や焼酎にもぴったりです。ぜひ、タレと塩、どちらもお試しを。
はなの実力は「海の幸」にもあり
特筆すべきは、豊洲市場から仕入れるウニやマグロといった海のものでしょう。「姉妹店も含め、長いお付き合いの目利きが豊洲で直接買い付けをしてくれるのです。定番もの以外にもよい魚が入れば、時価で提供しています」と、高橋さん。
希少部位“まぐろの脳天”をいただく人気メニュー、「まぐろのなかおち」は580円。
「地元に住むファミリー層が多いのはウチの特徴。30代〜40代のお客様が全体の8割くらいを占めます」と高橋さん。男女比も6:4くらいで、女性のおひとり様も珍しくないそうです。ごはんもののラインナップを見るとそれもうなずけます。
「アスパライス」780円もこの店の名物。
アスパラと豚バラ肉、ごはんの上にバターと醤油を乗せてホイルで包み、備長炭の高温で一気に焼き上げ。混ぜると炊き込みご飯のような香りがふわ〜っと漂います。
ごほうびメニューの「うにぎり」680円と大山鶏モモ肉がたっぷりの「はな丼」650円。巨大な紀州梅が目を引く、名物の「梅サワー」は480円。
高橋さんの細やかな気配りと、そのオーナーに鍛えられたスタッフたちが生み出すあったかい空間。そんな安心感とおいしいメニューの充実度。そういったものが相まって、女性客やファミリー層がたびたび訪れたくなる空気を醸し出しているようでした。
△お客様を元気に迎えてくれるスタッフと高橋さん(右端)
※本文中の情報は2020年6月現在のもので、商品価格はすべて税別です。